育成会について

いくせいかい倶楽部

知的障害、発達障害を疑似体験

「いくせいかい倶楽部」で障害の理解を広げるキャラバン隊が公演

 

 北九州市手をつなぐ育成会は、11月1日、ウェルとばたで、気軽に語り合いお互いの繋がりを深めることを目的とする「いくせいかい倶楽部」を開催しました。今回は、福岡市手をつなぐ育成会保護者会の「手をつなぐ応援隊」(4人構成)を招いて、知的障害・発達障害疑似体験講座を受講しました。

 はじめに、下山いわ子福岡市育成会保護者会会長が保護者会の概要や応援隊結成の経過などを説明しました。私たちは生まれも育ちも考え方もそれぞれ違い、その「違い」を認め合うためには相手を「知る」ことが大切であり、福岡市では、小学4年生の時に車イス体験の授業があり、他にもさまざまな所でアイマスク体験や高齢者や妊婦の疑似体験等のお互いを「知る」講座が開催されています。そこで、知的障害者、発達障害者の特性や対応法などを疑似体験することで、障害理解を広めることを目的とした「手をつなぐ応援隊」が活動を開始し、福岡市社会福祉協議会と協力しながら、公民館の福祉講座やボランティア講座、小中学校の生徒や教職員を対象に疑似体験講座を実施しています。

 次に、その講座を参加者全員で体験。まず、白い紙に「描いてみよう」ということで、お題は「りんご」。丸いりんご。かじったりんご。さまざまな「りんご」が描かれました。では「ちょっと」や「ちゃんと」を描くには?参加者からは「えっ」と戸惑いの声が上がりました。障害者に対して、「その辺に」や「自由に」「適当に」などの抽象的な言い方ではなく、「ちゃんと並んでね。」を「一番後ろに並んでね。」と具体的に伝えると戸惑うことなく理解できます。また、ペットボトルを輪切りにして、注ぎ口から景色を見ることで興味ある物に集中して周りが見えなくなる障害特性(シングルフォーカス)を、更に軍手を2枚重ねて財布からお金を取り出すなどさまざまな体験をし、困っている障害者に対する声かけや見守りの方法等を学びました。

 福岡市育成会の「手をつなぐ応援隊」は、地域で障害のことを知っている人や理解しようとする人を増やし、誰にとっても暮らしやすい社会、共生する社会を目指して活動しています。北九州市育成会にも7月にキャラバン隊「ちゃちゃ隊」が立ち上がりましたが、今後の活動が期待されます。

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第39回福岡県大会

育成会活動を次につなげるには

<第39回「手をつなぐ育成会福岡県大会」が開かれる>

 10月12日、福岡県総合福祉センターに於いて「地域共生社会の実現に向けて」~明日につなぐ私たちの活動~をスローガンに、第39回手をつなぐ育成会福岡県大会が開催され、165人の北九州市、福岡市、福岡県育成会の会員等が参加しました。

 式典では来賓の祝辞の後、永年に亘る育成会活動の功績を讃える表彰が行われ、北九州市育成会より川添多恵子さん(小倉北区在住)、渕村亜希子さん(小倉南区在住)が受賞しました。

 式典の後、全国手をつなぐ育成会連合会久保厚子会長が、「次世代につなぐ育成会活動」―母として会長として―をテーマに講演を行い、育成会(親の会)の意義や各地の活動の様子等を紹介しながら、「皆で見る夢は実現できる、今こそ立ち上がろう」と話しました

 午後からは、全国手をつなぐ育成会連合会政策センター委員であり内閣府障害者差別解消法アドバイザーの又村あおい氏が、「地域共生社会の実現に向けて」~育成会の必要性・重要性~を主題に基調講演を行い、障害者が地域の大切な「戦力」として活動している事例や今全国で広まりつつある啓発隊の様子等から、これからは「権利擁護活動」「余暇支援活動」「地域づくり活動」が重要であると強調しました。

 その後、又村氏をコーディネーターに「明日につなぐ私たちの活動」をテーマにしたシンポジウムが行われ、余暇支援を行っている育成会かすが「どらえもんの会」園木崇嗣支援スタッフ、手をつなぐ応援隊隊長の福岡市育成会保護者会下山いわ子会長、そして北九州市育成会の平野千絵子副会長が登壇しました。平野副会長は、親の会ならではの事業の立ち上げの経緯や具体的な取り組みを紹介すると共に会員減少という課題はありつつも、今まで通り政策提言を行いキャラバン隊等の啓発活動を楽しみ、自ら積極的に意見を出し合い活動することが重要だと発表しました。

 参加者がそれぞれの活動を振り返り、改めて育成会の役割を考える研修大会でした。

 

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育成会/地区会合同研修会

育成会/地区会合同研修会

諫早「あんしん家族」の取り組みを聞く

 障害のある子どもを持つ親は、自分が病気になったり亡くなった後に子どもにどんなことが起こるのか、護られるのか、心配は尽きないものです。北九州市手をつなぐ育成会は、この問題についてプロジェクトを立ち上げ話し合いを重ねていく中で、昨年11月9日に長崎県諫早市のNPO法人障がい者後見・支援センター「あんしん家族」を視察する機会を得ました。制度の隙間を埋めるきめ細かい活動をしているこの先例を多くの会員に知ってもらうため、あんしん家族の取り組みと現状について、この10月21日、ウェルとばた121・122会議室にて、北九州市育成会の地区会(門司・小倉北・小倉南・若松・戸畑)合同研修会を開催しました。(参加者数44人)

 なお、この研修会は全国手をつなぐ育成会連合会の地域育成会活性化のための研修等助成事業となっています。

 当日は、NPO法人障がい者後見・支援センター「あんしん家族」の松村真美理事を講師として迎え、「あんしん家族の役割~今までそしてこれから~」をテーマに話を聞きました。まず、母体であり関連団体である社会福祉法人 南高愛隣会について、「生きる誇りへの、挑戦」をテーマに諫早、長崎、佐世保、雲仙、島原で68事業を展開している法人の概要説明がありました。「あんしん家族」は、家族を亡くした、または家族に恵まれない障害のある方に対し、親や家族のような存在となり、権利を擁護するために、社会福祉関連法の枠を越えた細やかなサービスを行うことを目的と役割にして、平成19年に社会福祉法人 南高愛隣会から別組織として設立されました。

 事業内容は次の通りです。①権利擁護事業(身元保証が必要な時)②各種サポート事業(仲間づくりやファミリー支援)③その他(法的支援が必要な場合弁護士へ繋ぐ)、特に③の法的支援が必要になった時に成年後見を法人として受任する経過についてのケースが紹介されました。

 最後に、自身もダウン症の兄を持つ松村講師からの「親亡きあとは親ある内から、財産をどうするのか、どこで誰に支援してもらいたいのか等、家族で話し合いをきちんとしておくことが大事」との経験に基づいたメッセージで、研修会が終了しました。

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わいわい広場(ボウリング)

外出活動 ボウリングを楽しむ

9月の育成会本人活動「わいわい広場」から

 9月21日、第57回「わいわい広場」を実施し、門司シーサイド・ボウルにてボウリングを楽しみました。

 当日は、台風の影響であいにくの曇り空でしたが、14人の本人たち(仲間たち)とサポーター4人、スタッフ4人が参加しました。戸畑駅からJRを利用しての外出活動で、自動券売機で各々が切符を買い、社会資源の利用についても経験する機会となりました。

 「わいわい広場」の一年間の活動の計画にあたっては、仲間たちの希望や思いを伝えてもらいますが、やはり外出活動を望む声が多いようです。そのせいか、今回の外出活動にも初めて参加した人が2人いましたが、すぐに馴染んで活動していました。ゲーム中は、自分の投球だけではなく、グループの仲間たちの投球にも拍手して喜び、雰囲気もいい感じで、とてもゆったり投球を楽しむグループや、次々と投げ込んでいくグループもあり、進み具合もまちまちでしたが、最後の一投までみんなで見守り、応援をしました。ゲーム終了後には1位から3位までの人を称え、ささやかな景品がプレゼントされました。

 次回の「わいわい広場」は11月16日(土)。この日も外出活動となっています。多くの参加をお待ちしています。

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映画「道草」紹介

重度知的障害者が地域で「ありのままの自分」を生きる

映画『道草』はこんな映画です

 映画『道草』(監督:宍戸大裕2018年日本映画は、重度知的障害のある青年が地域で一人暮らしをする日常を映しています。相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた殺傷事件の被害者男性と家族の思いも収められています。

 知的障害のある人の暮らしの場は広がってきていますが、「重度」とされる人の多くは、入所施設や病院、親元で暮らしているのが実情です。しかし、もう一つの選択肢として一人暮らしもあることを、本作は伝えます。2014年に重度訪問介護制度の対象が拡大され、重度の知的、精神障害者もヘルパー付きの一人暮らしが出来る可能性は大きく広がりました。アパートで介護者の支援をうけながら、電車で行きたいところへ行き、コンビニで欲しい物を買い、今日はなにを食べようかと思いを巡らす。そうした当たり前の生活が、だれにとっても大切であることを再認識させてくれます。

 映画『道草』を見ると、「こうやって地域で暮らせるんだ!」と驚かされます。より多くの人に見てもらおうと、育成会親の会を含む有志による「映画『道草』 北九州市で劇場公開を応援する会」では、上映に向け準備を進めているところです。

 

上映案内

2019年10月19日(土)~10月25日(金)

二 本 立 て 上 映

★10月22日(火)シネマカフェ(宍戸大裕監督来場)

小倉昭和館(旦過市場横)★前売り券を発売予定

映画「道草」

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