育成会について

いのちのたび博物館~親の会と意見交換

いのちのたび博物館ユニバーサル化事業~親の会と意見交換~

 

 1月28日、ユニバーサル化に向けた意見交換会へ育成会から久森栄子、國家綾子両副会長と岩橋由美子さん(門司地区)の3名が出席し、担当職員の説明を受けながら展示コーナーやトイレなどへの案内がわかりやすくなっているか、使いやすい装置になっているか等を確認しました。また休憩場所が知的障害者にとってクールダウンする部屋として利用できるよう配慮してほしい事、障害者向けのワークショップや障害者施設のクッキーやケーキなどの販売ができるよう「共生の場」作りへの協力をお願いしました。

 当日は4名の職員が、私達の話に熱心に耳を傾けて「博物館が決して特別なものではない、楽しい場所としてインプットできるよう工夫を凝らしたい」と熱く語る姿勢に「ユニバーサルミュージアム化事業」への期待が膨らみました。

 

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担当職員と親の会との意見交換

 

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障団連全体会

差別解消法の市条例制定/障団連が6月総会までに対応を決定

 

 北九州市障害福祉団体連絡協議会(障団連/育成会も加盟)は2月14日、全体会を開催し、障害者差別解消に関わる市条例の制定について協議した。その結果、この6月開催予定の同会の総会までに条例制定の是非も含め結論を出すことになった。それまでは障団連として解消法や条例化の先進事例などを学習するとともに、条例案についても試案を検討する。

 差別解消法はこの4月から施行されることになっている。それを受けて全国各地の地方自治体で条例化の動きが出ており、最初(平成18年)の千葉県をはじめ今日までに熊本県やさいたま市など14の県市で条例が制定・施行されている。そのきっかけとしては国の解消法では差別の定義が漠然としていることや、差別に対する相談・紛争の解決方法などが不十分なことを挙げ、それらを補うためとしているところが大半。一方で制定を急ぐあまり、市民の十分な理解が得られず失敗とみられているところもある。

 障団連では、差別解消法が運動目的の「共生社会」の実現に連動しているとの観点から、学習会等を開催して理解促進に努めるとともに、同法の施行に向けた市の課題検討会の事務局を務めた。また、昨年の秋以降は常任委員会で条例化に対する検討を開始し、6月総会までに結論を出すことを申し合わせていた。

 この日の全体会では、北原会長が「共生社会」の実現には差別解消法の精神を浸透させることが不可欠とした上で、「条例化に向けた忌憚のない意見をいただきたい」と挨拶した。この後、政策担当の林芳江副会長を座長に条例化の是非について協議し、解消法の不十分な点や先進事例の取り組みなどについて意見の交換を行った。なお、全体会には16団体が出席し、育成会からは北原守会長のほか、監査委員の池田和子さんと役員の山田八江子さんが参加した。

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北九州市のタウンミーティング

北九州市のタウンミーティング/共生のまちづくりで活発な討議

 

 北九州市主催のタウンミーティングが2月6日、ウエルとばたで開催され、「共生のまちづくり」をテーマに講演とパネルディスカッションが行われた。4月から施行される障害者差別解消法の啓発を目的としたもので、パネルディスカッションでは育成会関係から北原守会長と上野則行氏がパネリストとして参加した。

 講演では北橋健治市長が同市の障害福祉の取組みについて報告した後、植木淳・北九州市立大学教授が障害者差別解消法について基調講演を行った。この中で同教授は、「障害差別」は国連障害者権利条約の「社会モデル」の考えから生まれたもので、直接・間接差別と合理的配慮の不提供とがあると述べるとともに、差別禁止の対象は行政機関と民間事業者となっており、このうちの行政機関には差別の禁止と合理的配慮のいずれもが義務として課されるものの、民間事業者には合理的配慮は努力規定になっていると説明した。

 パネルディスカッションでは、障害者団体代表の北原守・市障害福祉団体連絡協議会長、障害当事者代表の林芳江・自立生活センター代表、地域関係者代表の上野則行・地区民生委員・児童委員協議会長、事業者代表の山本直樹・井筒屋本店次長がパネリストとして地域共生に向けたそれぞれの取組みを報告し、これに北橋市長が加わった。

 この中で北原氏は、共生社会の実現は障害者(団体)にとって至上命題あり、その原点は地域での共生。障害者(団体)もよき市民として地域活動に参加し、交流し、貢献していくことが信頼関係を構築し、共生社会の実現に繋がっていくと強調した。

 一方、上野氏は民生委員として取り組んでいる「障害者とのまちづくり」が全国民児協の初の推奨事業となったことを紹介するとともに、地域行事にも障害者(団体)の積極的な参加を呼び掛けていると報告した。 

 

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共生社会の実現で討論したパネルディスカッション

 

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第35回出発を励ます集い

新しい門出を祝って  ―第35回出発を励ます集いー

 大寒波が過ぎ去り小春日和な陽気の1月30日(土)、ウエルとばた中ホールで恒例の「出発を励ます集い」が開催され、入学、卒業、成人、還暦、さらに今年度からは不惑の40歳を2度目の成人式として新たにお祝いすることとし、55人の仲間たちが祝福されました。これには200人を超える人たちが参加し人生の節目を応援しました。成人となった山口大智さんが代表して「自分勝手をせず優しい大人になる」と決意の言葉を述べた後、対象者全員に記念品が贈呈されました。そして、参加者全員でAKB48の『365日の紙飛行機』を応援歌として合唱し、会場全体が一つとなった温かい雰囲気に包まれました。さらに2部では、サックスを中心としたジャズ形態のバンド QP―SAXによるお祝いコンサートが開かれ、仲間たちは曲に合わせて一緒に歌ったり踊ったりして、楽しんだひと時となりました。

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来賓による祝辞

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目覚まし時計の記念品贈呈

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QP-SAXによるコンサート

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一緒に踊ったフィナーレ

 

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いのちのたび博物館 ユニバーサル化事業

北九州の博物館/ユニバーサル化で知的障害について研鑽

 

 北九州市立自然史・歴史博物館(いのちのたび博物館)は障害者、高齢者、外国人等にもなじみやすい博物館づくり(ユニバーサル化)を進めているが、その一環として1月22日、知的障害児者への知見を深めるための研修を職員や関係者向けに行った。福岡県立大学の寺島正博講師が「知的障害児者の現状」と「障害者差別解消法」をテーマに講演した。

 同博物館のユニバーサル化は、文化庁の補助事業として26、27年度の2年間をかけて行っているもので、博物館の展示プログラムの見直しと関係職員の意識の向上とを目指している。2年目の今年度は知的障害児者に関わる展示プログラムをソフト、ハードの両面にわたって見直していくほか、職員の人材育成として全障害種別の特性や対応の在り方等を研鑽することにしている。

 この日の研修は、展示プログラムの改善に備え、知的障害児者に関する概論とこの4月から施行される障害者差別解消法について研修を行ったもので、寺島講師は概論については、知的障害児者の①歴史、②法的な位置づけ、③発生時期と行動傾向、➃特徴、⑤行動、⑥彼らへの対応方法、⑦彼らの要望などについて紹介した。この中で同講師は、➃特徴として、「考えたり、理解したり、読んだり、書いたり、計算したり、話したり」する知的な機能に発達の遅れが生じる。金銭管理、会話、買い物、家事などの社会生活への適応に困難が生じる。感情のコントロールがむつかしい、といったことを挙げるとともに、⑥彼らへの対応では、ゆっくり、丁寧に、わかりやすく話すことが必要。文書は漢字を少なくしてルビーを振る。写真、絵、ピクトグラム(絵文字等)などわかりやすい情報提供を工夫する、といった13項目を紹介し、理解を求めた。

 一方、この4月から施行される差別解消法については、目的は「共生社会」の実現にあること、差別禁止の対象は行政機関と民間事業者が、また「受ける側」では障害者手帳保持者のほか、社会的障壁で相当な制限を受けている人も含まれていることなどを強調した上で、①制定の背景、②法の対象者、③法のベクトル、➃障害を理由とする差別の禁止、⑤不当な差別的取り扱い、⑥合理的配慮など10項目を紹介した。その中で同講師は、差別禁止には「不当な差別的取り扱い」と「合理的配慮の不提供」があり、行政機関等はいずれもが対象になっているが、商業等を営む民間事業者(営利・非営利、個人・法人をを問わず)の場合、合理的配慮は努力義務になっていると説明した。

 また、合理的配慮については「障害のある人たち等から何らかの配慮を求める意思表明があり、その実施が負担になり過ぎない範囲で、社会的障壁を取り除くために必要で合理的な配慮」とし、「意思の表明」、「環境整備」、「過重な負担」がキーワードとなることを指摘した。併せて手話、要約筆記、筆談、図解など本人が希望する方法でのわかりやすい説明が求められることなど合理的配慮の具体例を挙げるとともに、障害児については早い段階からの家族支援が不可欠なことを指摘した。 

 

160122寺島先生講義 (1)

知的障害児者の現状等について研鑽した講演会

 

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